ニンジンのはなし

紫、オレンジ、黄色、そして伝統の白いニンジン。

地味なニンジンに拍手を。この平凡な野菜は、甘くてヘルシーなだけなく、中にあらゆるものが詰まっています。すばらしい味、素敵な色、そして古い話を信じるなら、ニンジンには暗闇で物がよく見えるようにする働きもあります。

この超多彩な根菜を使った料理が楽しくないはずがありません。焼いて良し、炒めて良し、スープの出汁にも、おろしてサラダに入れるのも良いですね。そんな地味なニンジンですが、実は何千年も前から長い時間をかけて変化を遂げてきた野菜なのです。その昔に遡れば、ニンジンは紫、赤、黄色、白いものが多く、今日では当たり前のオレンジ色ではありませんでした。

何が起きたのか?オレンジ色になったのはいつ?

オレンジ色の品種を栽培して普及させたのは、17世紀のオランダ人です。理由は、鮮やかな色と高いレベルのベータカロチンでした。また、オランダ独立戦争の苦闘を主導したオレンジ公ウィリアムを称えるために栽培されたという説もあります。

どのような理由であれ、オレンジ色のニンジンは、農家の市場や食料品店で長年にわたって受け継がれてきた伝統の品種であり、他の紫、黄色、白のニンジンと共に、料理、とりわけ付け合わせとして重要な役割を演じています。

栄養について

ニンジンに豊富に含まれるベータカロチンは体内でビタミンAに変換されます。野菜の栄養価が料理によって増えるか減るのかの判定は難しい場合が多く、残念ながら単純なルールはありません。ですが、ニンジンの場合は、調理することで栄養が強化されることがわかっています。実際、100グラムのニンジンを食べれば、1日に必要なビタミンAを摂取できます。

最高の時に収穫

若くて小ぶりのニンジンは甘い風味が特に高く、味の良さは間違いありません。調理の際に皮むきは不要。よく洗って蒸し器に数分入れればOKです。ニンジンの味はやはり鮮度が命。買うときには、明るい色のしっかりしたものを選ぶようにしましょう。

ニンジンを食べると暗闇で物が見えるようになるというのは本当?

もちろん俗説です。第二次世界大戦中、英国食糧省は、灯火管制が途絶えた暗闇での視力を向上し、戦闘機パイロットが夜間任務を成功するのに人役買ったスーパー健康野菜としてニンジンを推奨しました。現実には、ニンジンと視力改善の因果関係で明らかになっている事実は、ビタミンAが視力の維持に役立つということだけです。